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緑色の便(うんち)

緑色の便が出た!病気のサイン?

緑色の便が出ると驚くかもしれませんが、必ずしも病気とは限りません。まず考えられるのが「食事の影響」です。直近1~3日の食事・薬・サプリメントを思い出し下さい。ほうれん草や青汁、スムージー、クロレラなど緑色の成分を多く含む食品を摂った場合、葉緑素や色素の影響で便が緑色になることがあります。また、鉄剤や鉄分を補充するサプリメント、人工着色料の多い食品も便の色を変えることがあります。これらに心当たりがあり、体調が良ければ様子見で大丈夫です。
一方で、腸の動きが速くなると、胆汁の色が変化しきらずに排泄されることで緑色の便が出ることがあります。これは軽い下痢や胃腸の不調の際にも見られます。風邪や食あたり、ストレスが原因になることもあります。
ただし、発熱、強い腹痛、嘔吐、水様便が続くなどの症状を伴う場合は、感染性腸炎や他の消化器疾患の可能性も考えられるため注意が必要です。緑色の便が何日も続く、あるいはほかの症状を伴う場合は、医療機関を受診しましょう。

便の色


緑色の便から考えられる病気

感染性腸炎(ウイルス性・細菌性)

ノロウイルスやサルモネラ菌などによる腸炎では、腸の動きが活発になり、胆汁が腸内で十分に分解されないまま排出されることで、緑がかった水様便が出ることがあります。発熱、嘔吐、下痢、腹痛を伴うことが多く、とくに脱水に注意が必要です。感染経路には食べ物や接触感染があり、予防は手洗い・食品の十分な加熱・生もの管理が重要です。

感染性腸炎

過敏性腸症候群(IBS)

ストレスや自律神経の乱れが原因で腸の運動が過敏になるタイプ(下痢型・交代型)では、便が緑色になることがあります。検査では異常が見つからず、下痢や便秘が交互に出るのが特徴です。胆汁の色が変化する前に排出されるため、緑色の便が見られることがあります。生活習慣の見直しやストレス対策が治療の基本です。

過敏性腸症候群(IBS)

胆嚢・肝臓の疾患

胆汁の流れに異常がある場合(胆汁うっ滞や胆管炎など)、便の色に変化が出ることがあります。通常は胆汁の分泌低下で灰白色の便が多いですが、一部で胆汁の排出が急激に増えた際に緑色になることがあります。黄疸、右上腹部痛、吐き気があるときは胆道系疾患の可能性も考慮されます。

黄疸

黄疸は血液中のビリルビン(胆汁色素)が増加し、皮膚や眼球が黄色くなる症状です。胆汁の流れが滞る閉塞性黄疸では、胆汁が腸に十分に届かず、便が灰白色や白っぽくなることが多いです。逆に、胆汁の成分が腸内に多く流れ込むことは少なく、緑色の便になることはほとんどありません。

吸収不良症候群(セリアック病など)

小腸で栄養がうまく吸収できない病気では、脂肪や胆汁が腸内に多く残り、緑色がかった脂肪便が出ることがあります。便がベタつく、悪臭が強い、体重減少などを伴うことも。セリアック病ではグルテンが原因となるため、原因物質の除去と栄養管理が必要になります。

クローン病

クローン病は小腸や大腸に慢性的な炎症が起こる病気で、消化吸収の異常が生じるため、便が緑色になることがあります。腹痛、下痢、体重減少、発熱などを伴うのが特徴です。腸の炎症により胆汁が再吸収されにくくなり、胆汁の色がそのまま便に反映されることがあります。若年層に発症が多く、長期的な治療と食事管理が必要です。

クローン病

抗生物質関連腸炎(CD腸炎など)

抗生物質の服用後に腸内の善玉菌が減り、クロストリジウム・ディフィシル(C. difficile)などの異常な菌が増えると、緑色の水様便が出ることがあります。これを抗生物質関連腸炎と呼び、腹痛や発熱を伴うことも。とくに高齢者や入院中の方は注意が必要で、便検査や腸内の除菌治療が必要になる場合もあります。

溶血性貧血

溶血性貧血では赤血球が破壊され、ビリルビンが増加して間接的に黄疸を引き起こすことがあります。しかし、便の色が緑色に変わるよりは、黄疸に伴い便が淡い色調になることが一般的です。溶血性貧血自体が便の緑色と直接関係することは少ないです。


緑色の便になりやすい食事

以下の食事が原因であれば、一過性でとくに問題はありませんが、緑色の便が長期間続く場合や、腹痛や下痢を伴う場合はご相談ください。

緑黄色野菜

ほうれん草、ケール、ブロッコリーなどの緑黄色野菜には葉緑素(クロロフィル)が豊富に含まれており、摂取量が多いと便の色が緑色になることがあります。これは葉緑素の色素が消化されずに腸を通過するためです。

青汁やスムージー

青汁やグリーンスムージーなど、野菜を多く使った飲み物も同様に葉緑素が多く、便を緑色に変えることがあります。

鉄分を含む食品・サプリメント

鉄剤や鉄分強化食品を摂ると、便が黒っぽくなることが多いですが、消化の過程で緑色に見えることもあります。

食用色素・加工食品

緑色の着色料を使用したキャンディーや飲料、ゼリーなども便の色を変えることがあります。

胆汁の影響

脂っこい食事や消化の速い食事で腸の動きが早くなると、胆汁の緑色が十分に分解されずに便に残り、緑色の便が出ることもあります。


緑色の便が出たときの対策(自宅でできること)

問診を行ったうえで、必要に応じて便の検査を行い、細菌やウイルスの有無、炎症マーカーの測定をします。また、血液検査や大腸カメラを行う場合もあります。当院では、大腸カメラをはじめとした内視鏡検査にも対応しています。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。

大腸カメラ


緑色の便が出たときの対策(自宅でできること)

まずは食事内容を見直しましょう。ほうれん草や青汁など緑色の食材を控え、脂っこいものや刺激物も避けることが大切です。また、水分補給をしっかり行い、腸の働きを整えるために規則正しい生活を心がけましょう。ストレスも腸の調子に影響するため、リラックスや睡眠の質改善も効果的です。


緑色の便が続くとき医療機関に行くべき?

緑色の便は一時的な食事の影響や軽い腸の動きの変化で起こることが多いですが、数日以上続く場合は注意が必要です。とくに腹痛、下痢、発熱、血便、体重減少などの症状があるときは早めに医療機関を受診しましょう。これらは感染性腸炎や炎症性腸疾患などの可能性があり、適切な診断と治療が必要です。症状が軽くても心配な場合は相談してください。

なかみち内科・内視鏡クリニック